校庭の隅に
　みんなで植えた記念樹
　いつの日にか　遠いところで
　思い出すだろう
　それは多分
　つらい時泣きたい時
　緑色の葉っぱ風に
　揺れる記念樹

忘れないずっと　
　みんな子供だったこと
　スコップうまく　使えずに
　顔見合わせた
　大人になっても
　心から笑いたいね
　あの日空の雲は夢の
　かたち描(ｴｶﾞ)いた

夕暮れの校舎
　みんなで植えた記念樹

　ニワトリが　朝と間違え
　鳴いていたっけ
　振り返るのは
　つらい時泣きたい時
　枝は空をめざし風に
　揺れる記念樹
　揺れる記念樹

2007年3月27日
陽盛りの午後

カーラジオから
子供たちが歌う合唱が流れてきた

大助が小学校卒業をする3月
同級生達と植えた記念樹のことを
思い出した。

懐かしい・・・
胸の奥から込み上げる熱い塊が
喉を詰まらせた。

記念樹を見に行こう・・・・

大助が友と植えた
幼木は

空に
大きく枝を
伸ばし

地に
いのちの根を
広げ

力強く

18度目の春に
ほころぶ

木も
人も
18年の歳月で
こんなに
成長するんだね

18歳の春
とびっきりの笑顔で
生きていた
大助

大助の笑顔に
逢いたいよ

大助達が
記念樹を植えた5年後
大助の弟も
同じ小学校を卒業した

大助
高校２年
春
1994年3月26日

1988年4月9日
弟
初めての登校
6年生の兄と